アメリカでは、高齢者が自宅で生活を続ける「エイジング・イン・プレイス」が増えています。しかし、その一方で、薬の管理ミスというリスクも増えています。そこで、デザイナーのMuriel ShieldsとDosun Shinは、この問題を解決するための製品、PharmAssistを開発しました。
PharmAssistは、冷蔵庫の水や氷を出す部分に取り付けることができる、自動化された薬剤管理デバイスです。このシステムは主に高齢者向けに設計されており、視覚や聴覚のアラートを発し、一日中プログラムされた時間に薬を出し、自動的に患者の薬局にリフィルリクエストを送信します。
この製品は、看護師や看護学教授とのインタビューを通じて、既存の薬剤管理デバイスが主にキッチンに設置されていることが明らかになりました。そこで、製品を冷蔵庫の前面に統合することで、低プロファイルを保ちつつ、家庭の健康とウェルネスの中心部と一体化させることを決定しました。
PharmAssistの設計にあたっては、高齢者が自宅に人を招く際に独立性を失うシグナルとなることを恐れて、既存の薬剤管理デバイスを使うことをためらうという問題を解決することが最大の課題でした。そのため、機能的でありながらも低プロファイルなソリューションを作ることで、モダンなユーザーの家庭にシームレスにフィットする製品を作り出しました。
PharmAssistは、2020年のA' Home Appliances Design AwardでIron賞を受賞しました。この賞は、プロフェッショナルと産業の要件を満たすように設計され、実用的で革新的な創造物に授与されます。業界のベストプラクティスと適切な技術特性を統合し、満足感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献することで評価されます。
PharmAssistは、高齢者が自宅で自分自身の薬を管理する際の人間のエラーを減らすことを目指しています。この製品は、高齢者が自宅で安全で快適に生活を続けるための新たな可能性を示しています。
プロジェクトデザイナー: Dosun Shin
画像クレジット: Main Image, Image #1, 2, 3, 4: Muriel Shields
Video Credits: Muriel Shields
プロジェクトチームのメンバー: Designer: Muriel Shields
Designer: Dosun Shin
プロジェクト名: PharmAssist
プロジェクトのクライアント: Dosun Shin